2014年3月15日土曜日

" Milling Machine "

ミーリングマシン。

バンブーロッド製作に使用する機械工具の中でも、特に高価なのがこの機械。

バンブーロッド製作において、機械工具の使用率はあまり高くない。
僕がハンドプレーニング(手削りの事です。)で製作しているからというのが大きな理由でもあるのだが、、、

魚香竿でのバンブーロッドの製作過程において使用する機械工具は、

ヒートガン(ドライヤーの親分みたいな工具です。竹が焦げるぐらいの熱風がでます。僕はリョービ製の温度調節の出来る物を使用しています。)

グラインダー(竹の小割りの裏面を削るのと、ガイドの足を滑らかに削るのに使用します。)

ミーリングマシン(竹の小割りを正三角形に削る機械。今回、紹介する機械工具です。)

オーブン(僕はヒートガンを使用するタイプのオーブンを使用しています。温度が上がるのに時間はかかりますが、安定した温度で焼入れする事が出来る優れ物です。)

ルーター(中空加工に使用します。どうやって使用するかは、またブログで書くかも知れません。。書かないかも知れませんが(笑))

木工旋盤(グリップの成形等に使用します。)

機械工具らしい機械工具と言えば、せいぜいこれくらいしか使用していない。オーブンなんかは、機械工具と呼べるかはちょっと怪しいが。。。
これ以外の物は、鉋やのこぎりといった手工具のみだ。バンブーロッド製作というのが、いかに手を動かして作っているかが解って頂けると思う。

ミーリングマシン以外の工具もあまり馴染みの無い物だとは思うが、やはり一番見慣れない(多分、見た事も無い人が殆どだと思います。)機械工具がミーリングマシンだろう。

僕も最近、導入したばかりだ。
作り始めてすぐにも買おうかどうしようか悩んだのだが、鉋での削りの精度を上げる為にあえて購入しなかった。6年程、バンブーロッドを削り続けて、ある程度以上の削りの精度が出せるようになったのと、ロッドメーカーを立ち上げるのを良いタイミングと判断してメーカー立ち上げと同時に購入に踏み切った。

どんな機械かは、説明しても想像が付きにくいと思うので、例によって動画を作ってみたので(笑)、ご覧になって頂ければどんな機械かが解って頂けると思う。

という訳で、これです。



まだ、あまり慣れないので作業が丁寧すぎますが、
使用方法はこんな感じです。


だいたい、どんな機械か解っていただけただろうか?

導入前と比べると、圧倒的に作業時間の効率化が図れた。

今までは、まず鉋の刃を砥いで(一本のロッドに12本の竹の小割りを使用するので、12本を削るのに必要な刃の枚数分、砥ぎます)ラフ用(荒削り用)プレーニングフォームを設定数値に調整(削る竹の小割りの仕上がりの幅の調整です)して、一本ずつ手で削っていた。(少し前にYoutubeにアップロードしていますので、チェックしてみて下さい)

ミーリングマシンを使用すると、鉋の砥ぎも必要ないし、調整はノブをクルクル回すだけ。右から左に小割りを通せば出来上がりだ。これで作業時間が短縮されない訳が無い(笑)

作業の効率化というのは、価格にも影響してくるので、いつも頭の中で考えている。
作業内容で効率化が図れるのは稀だが、ミーリングマシンに関してはお金さえ払えば効率化が図れる珍しい例だ。満を持して導入して良かったと喜んでいる。

これで、少し価格の改定が行えるかな?


今日の作業中のBGM

ブライトリバーの松本さんがブログでこの人の " Oliver's Twist " という曲を紹介されていたのを見て、一発で気に入ってしまった。ナイロン弦のギターの音が、めちゃめちゃかっこいい。最近のお気に入りです。オススメ。

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