いつも頭の片隅にある考え事。
どうすれば、ロッドの質を落とさずにより効率よく作ることが出来るか?
このロッドの質を落とさずにというのが、難しい。
逆に言えばロッドの質を落としてもいいのなら製作効率を上げるのは簡単なのだ。
例えば
多少のテーパーの狂いは気にしない。
ロッドの表面が凸凹でも気にしない。
ロッドが多少曲がっていても気にならない。等、、、
こんな竿でもいいのなら、効率を上げるのは簡単だ。単純に工程を減らせばいいのだ。
逆に
ほんの少しのテーパーの狂いも許さない。
ほんの少しのロッドの表面の荒れも許さない。
ロッドのほんの少しの曲がりも許さない。等、、、
こんな竿がいいから苦労している。
なぜ、わざわざ難しいのに効率化を考えるのか?
ゆっくり丁寧に作ればいいではないか?という意見もあると思う。
僕はこの ”効率化” を考えるかどうかがプロとアマの違いだと考える。
まだまだ駆け出しの僕が偉そうな事を言える立場では無いが、そう思う。
アマチュアで良いのなら(販売を考えないのであれば)ゆっくり丁寧に作ればいい。
好きなだけ時間をかけて作り込めばいいのだ。
自己満足の為に作っているのだから。
プロであろうと考えだすとそうはいかなくなる。
僕はメーカーを立ち上げる時に ”効率化” をいつも考え続ける事を自分に課した。
メーカーを立ち上げるまでは、ずっといかに良い竿を作るかだけを考えていた。
工程が倍になろうと竿が良くなるのであれば構わなかった。
そうやって作り込んでいく事によって、自分の中で一定のレベル以上の竿を作る事が出来る製作工程という物が出来上がった。
メーカーを立ち上げてからは、この製作工程をどうやったら効率化できるかを常に考えながら竿を作っている。
デモロッドやテストロッドを作る度に、違う工程を試してみたり違う材料を試してみたりしながら効率化する事を考えている。
楽をする為だけに考えている訳ではない。効率化を図る事によって少しでも価格を安くしてより多くの人に僕の竿を使って頂く為だ。
何度も書いているが、魚香竿のメインコンセプトは「笑顔」だ。
魚香竿を取り巻く僕を含めて全ての人の「笑顔」の為に、僕は竿を作っている。
その為に、”効率化”というのは絶対に必要な要素なのだ。
4月からの消費税アップに向けて、ずっと消費税のアップ分以上の効率化を図れないかと、いろいろ考えてきた。
今回は工作機械の導入と、ロッドの仕上げの変更でなんとか消費税のアップ分以上の効率化を図る事ができた。正確な金額は今行っているホームページのリニューアルが終わったらお知らせするが、全てのモデルの価格を8%の消費税込み金額が現在の5%の消費税込み金額より安くする事が出来る様になった。
微々たる金額ではあるのだが、僕としてはいつも効率化を考え続けて出せた結果なので概ね満足している。
これからもより良いロッドを出来るだけ買いやすい金額にする為に、効率化を考え続けていこうと考えている。
追記
本文でも書きましたが、只今ホームページをリニューアル中です。もう少し分かりやすくする為に作り込んでいます。できるだけロッド製作とホームページのリニューアルに専念する為に、暫くの間は当ブログの更新期間をいつもの1日おきではなく不定期とさせて頂きます。申し訳ございません。
今日の作業中のBGM
ウェスの沢山あるアルバムの中でも特にお気に入りなのがこの一枚。オルガントリオ編成なので毛嫌いする方もいらっしゃるが僕は逆にそこが気に入っている。オススメ。
Wes Montgomery
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